区分マンション投資は儲からない?メリットや対策方法を解説
2022/08/24

区分マンション投資は儲からない?メリットや対策方法を解説

不動産投資物件にはさまざまな種類がありますが、物件規模が小さく、利回りが低めの区分マンション投資は「儲からない」という声も少なくありません。

しかし、区分マンション投資は少額で購入できるので初心者向き物件のひとつであり、そのほかにも多くのメリットがあります。


そこで今回は区分マンション投資のメリットを紹介しながら、儲けるための対策方法を解説します。


なた、区分マンション投資のデメリットやリスクについてもまとめました。

リスクをしっかり把握し、あらかじめ対策を立てておくことが、区分マンション投資を成功させる重要なポイントとなるでしょう。


失敗しない中古マンション投資について詳しくはこちら!>>中古マンション投資のリスクを把握!失敗しないためのポイントを解説


区分マンション投資とは?

マンション内の1部屋(ワンルームやファミリータイプなど)または複数の部屋を所有し、第三者に賃貸することで家賃収入を得るのが「区分マンション投資」です。

対して、マンションやアパートを一棟丸ごと所有して賃貸することを「一棟投資」といいます。


一棟投資をおこなうには高額の初期費用がかかりますが、区分マンション投資は少額で始めることができるため、不動産投資初心者にもおすすめの投資物件といえるでしょう。


一方で利回りなどは一棟投資に比べて低いこともあり、「区分マンション投資は儲からない」という意見も多く聞こえてきます。

しかし区分マンションにはメリットも多数あり、しっかりリスク対策をおこなったうえで運用すれば、儲かる可能性は十分あると考えられます。


区分マンション投資のメリット

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ここでは区分マンション投資のメリットを紹介します。


少額の自己資金で好立地・好条件物件を購入できる

不動産投資の成否は、物件の立地にかかっているといっても過言ではありません。

しかし、人気エリアの好立地にある一棟物件を購入するには超高額の初期費用が必要ですし、不動産投資ローンを利用しても不動産投資初心者では手を出すことすらむずかしいでしょう。


それに対して区分マンション投資であれば1部屋単位で物件を購入できるため、賃貸需要の高い都心部の好立地物件を少額の自己資金で購入することが比較的簡単です。

そのため、自己資金が少ない人や不動産投資初心者におすすめの物件といえるでしょう。


管理の手間が少ない

区分マンション投資では、マンションの管理組合が委託した管理会社によって建物管理や修繕・清掃などがおこなわれるため、区分オーナーは決められた管理費を支払うだけで済みます。


所有する区分マンションの管理費用はオーナー様が負担しますが、所有する区分物件が少ない場合は管理費も少額で済み、手間もかかりません。

そのため、サラリーマンなど本業を持っている人でも物件管理に時間を取られずに済むのがメリットになります。


なお、一棟投資でも管理全般を管理会社に委託できますが、その場合はオーナー様が管理会社を選び、管理委託料を支払う必要があります。

管理会社選びを間違えてしまうと入居付けに不利になったり、物件の資産価値を下げたり、賃貸経営に悪影響を及ぼしかねないため責任重大です。


修繕費用が少なくて済む

地震や台風などの風水害なで物件がダメージを受けた場合、規模が大きい一棟投資では修繕費用が高額になることも少なくありません。

また一棟投資では、資産価値を維持するために10年単位でおこなう大規模修繕費用も高額になります。


区分マンション投資では、毎月支払う管理費や繕積立金は必須ですが、災害などで突発的に発生する修繕費用の負担がなく、追加の修繕費の請求があっても一棟投資よりも少ない額で済むことが多いです。


もちろん、所有する区分マンションの修繕費はオーナー様が支払う必要がありますが、一棟物件に比べてごく少額で済みます。


金利上昇リスクの影響を受けにくい

高額な不動産投資物件を購入する際は、金融機関の不動産投資ローンを利用し、毎月の家賃収入からローン返済をおこなうのが一般的です。


しかし、ローン返済中に金利が上昇すると返済額が増え、キャッシュフローの悪化につながります。

これを「金利上昇リスク」といいます。


借入額が大きい一棟投資などは金利上昇リスクの影響を受けやすいですが、投資金額が比較的少ない区分マンション投資は、借入額もそれほど高額でないこともあり、金利上昇リスクの影響を受けにくいというメリットがあります。


流動性が比較的高い

価格が安く購入しやすい区分マンションは、売却する際も買手がつきやすい傾向が強いです。

高額な一棟物件を売却する場合は、買手が見つかりにくかったり、買手がいても高額の融資が必要になるため審査に時間がかかったりします。


その点、安い金額で売買できる区分マンションは購入希望者も多く、融資審査も短期間で済むことが多いため、ほかの不動産投資物件に比べて流動性が高いといえるでしょう。


分散投資しやすい

地震や台風による被害が多い日本では、どこにいても災害被害に遭う危険性があります。

こういった災害など環境などの変化によるリスク対策に有効なのが「分散投資」です。


分散投資とは、投資先をいくつかに分散させてリスクを減らす投資方法を指します。

不動産投資における分散投資は、異なるエリアに複数の物件を所有したり、種別の違う物件を複数所有したりすることで環境などの変化によるリスクを最小限におさえることにつながります。


分散投資に向かない一棟物件と違い、1部屋単位で所有できる区分マンションは分散投資に適した物件です。

立地条件の異なる物件を複数所有し運用することで、周辺環境の変化によるリスクを大幅に下げることが可能になります。


区分マンション投資のデメリット

さまざまなメリットのある区分マンション投資ですが、投資である以上デメリットやリスクも存在します。

リスク対策をおこなうためにも、どのようなデメリットやリスクがあるのか、しっかり把握しておきましょう。


空室時は家賃収入が0円になってしまう場合もある

区分マンション投資のデメリットとして、所有する物件数が少ない場合の空室リスクの高さがあげられます。


建物内に複数の部屋を有する一棟投資は、空室が出たとしても、ほかの入居者がいるため家賃収入が途切れることはまずありません。

しかし、区分マンション投資で1室しか物件を所有していなければ、そこが空室になってしまうと空室率は100%、家賃収入は0円です。


不動産投資のローン返済は基本的に毎月の家賃収入から支払いますし、そのほかにランニングコストも必要です。

家賃収入がなければ、それらの支払いはすべて手元の資金を持ち出すことになってしまうため、空室が長くなればなるほど赤字になってしまいます。


区分マンションの空室リスクをおさえるためには、賃貸需要の高いエリアの好立地物件(駅から徒歩10分以内、周辺環境がよいなど)を入手することです。

また、空室に備えて手元資金をプールしておきましょう。

資金に余裕があれば区分マンションを複数所有することで空室リスクを軽減できます。


高利回りを狙いにくい

区分マンション投資の利回りは一棟投資に比べると低くなっています。


【物件種類別平均利回り(全国、表面利回り)】

・区分マンション:7.24%

・一棟アパート :8.54%

・一棟マンション:8.00%


参考:健美家『収益物件 市場動向四半期レポート(2021年7月~9月期)


少額の資金ではじめられる区分マンション投資ですが、得られる家賃額に対して管理費や修繕積立金、固定資産税などのランニングコストの割合が大きくなると利回りは低くなってしまいます。


また前述したように、区分マンション投資は空室リスクが高いです。

空室リスクをおさえるために、より好立地物件を狙えば、それだけ購入価格は高額になります。

物件価格に比例して家賃額も上昇しますが、周辺の家賃相場に見合わない場合は入居者が決まりにくくなるケースもあります。


そのため、高利回りを狙った家賃設定がしにくいのも区分マンション投資のデメリットのひとつです。


高利回り物件について詳しくはこちら!>>不動産投資の平均利回りは何%?リスクの高い物件の具体例を解説


利回りの種類について詳しくはこちら!>>不動産投資の実質利回りと表面利回りの違いは?シミュレーション比較


管理の自由度が低い

一棟投資と異なり、区分マンション投資の場合、マンション全体の管理や修繕はマンション管理組合で手配しています。

そのため、マンション全体の改修や清掃業者の変更などは区分オーナー個人の判断でおこなうことはできません。


所有する部屋を新品のようにリフォームしても、建物の外観が古びていたり、共有部の清掃が不十分で汚れていたりすると、内見者に悪い印象を持たれかねません。


また、所有している区分に関してもリフォームや用途変更をおこなう際は、マンションによって規定などが設けられている場合があり、オーナーといえども所有物件を思い通りにできないこともあります。


区分マンションを選ぶ際は、マンション規約で区分オーナーの権限を確認し、室内だけでなく建物全体と共有部もしっかりチェックしたうえで購入しましょう。


節税には向かない

不動産投資のメリットのひとつに「節税効果」がありますが、区分マンション投資に限定していえば、それほど大きな節税効果は期待できません。


不動産投資で節税できる仕組みは、減価償却費を活用して会計上の赤字をつくり、その赤字を損益通算することによって節税効果を生み出します。

しかし、区分マンションは減価償却期間が長く減価償却費を大きくとりづらいため、節税効果が小さくなってしまうのです。


そのため区分マンションは、節税目的でおこなう不動産投資には向いていないといえるでしょう。


不動産投資の節税について詳しくはこちら!>>不動産投資でできる節税方法!4種類の税金ごとに仕組みを解説


資産形成や規模拡大には時間がかかる

一棟投資に比べて利益率の低い区分マンション投資は、資産形成や規模拡大には時間がかかるのが一般的です。

「レバレッジを効かせた投資がおこなえる」のが不動産投資のメリットのひとつですが、そもそもの価格が安く収益が少ない区分マンションはレバレッジの効果も小さくなってしまいます。


レバレッジ効果について詳しくはこちら!>>不動産投資のレバレッジ効果をやさしく解説!リスクにも要注意


金融機関の評価によっては融資が通りにくい

区分マンション投資は、一棟投資と比較すると融資が付きにくい傾向にあります。

投資用不動産を購入するために金融機関から融資を受ける際は、融資審査に通過する必要があります。

審査は本人属性のほか、「物件の収益性や担保価値」が評価の対象となります。


なお物件を評価する方法は次の2種類になります。


・積算評価:土地の価格と建物の価格をそれぞれ評価して合算し、評価する

・収益還元評価:不動産を運用することで期待される利益をベースにし、評価する


金融機関の融資審査では「積算評価」が用いられるのが一般的です。

積算評価は「土地+建物」で物件が評価されるため、土地を購入せずマンションの一部のみを所有する区分マンションの場合、土地の担保価値がありません。


そのため、融資審査で積算評価が重視される場合、土地の担保価値のある一棟物件に比べて、部屋の担保価値のみが考慮される区分マンションは評価が低く、その結果融資が下りにくい場合があるのです。


一方、「収益還元評価」を重視する金融機関であれば、区分マンションであっても融資に不利にはなりません。

投資用の区分マンションを購入する際は、融資を受ける金融機関が「積算評価」と「収益還元評価」、どちらを評価基準にしているのかチェックするとよいでしょう。


融資審査について詳しくはこちら!>>不動産投資の融資の可否はどう決まる?審査に通りやすいのはこんな人


区分マンション投資で儲けるための対策方法

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「儲からない」といわれる区分マンション投資ですが、儲けることはできないのでしょうか?

区分マンションにかぎらず不動産投資全般にいえますが、儲けるためには「賃貸需要が高いエリア」で「資産価値が落ちない好立地物件」を選ぶことが不動産投資で成功する重要なポイントです。


物件選びさえ間違えなければ、区分マンション投資で儲ける可能性は十分あると考えられます。

ここでは上記のポイントのほか、区分マンションで儲けるための対策方法を紹介します。


失敗しない中古マンション投資について詳しくはこちら!>>中古マンション投資のリスクを把握!失敗しないためのポイントを解説


とにかく安く買う

利回りが低い区分マンション投資ですが、物件を安く購入することで高利回りを狙うことも可能です。


しかし、だれでも閲覧できるインターネット上の物件情報などからは、高利回りが狙えるような好条件の「優良物件」を見つけるのは非常に困難です。

優良物件を探すには、知人や不動産投資家、不動産会社から直接情報を得ることをおすすめします。


物件選びのポイントは、好立地であることは当然ですが、加えて毎月安定した家賃を得られる空室リスクが低い物件を探すことが重要です。

たとえば、企業に勤める社員や学生の入居を見込んで大企業や大学周辺の物件を選べば、賃貸需要が落ちにくい=空室リスクが低い物件と考えられます。


ただし、大学にしろ、企業にしろ、そこ一カ所だけに賃貸需要を依存するのは危険です。

それらが移転したり倒産したりすると一気に賃貸需要がなくなるおそれがあるため注意が必要です。


また、優良物件を選ぶためには不動産投資に関する知識が必要不可欠です。

不動産投資の知識を得るためにも、不動産投資関連の本を読んだり、不動産投資セミナーに参加したり、ある程度の事前準備をしておくとよいでしょう。

とくに投資セミナーは人脈作りにも役立つのでおすすめです。


入居時の初期費用を安くする

空室対策にはさまざまな方法がありますが「家賃の値下げ」は最終手段と考え、安易におこなってはいけません。

物件の経年による家賃下落は避けられませんが、空室対策として一度家賃を値下げすると再び上げることはむずかしいため、長期的な収入の減少につながってしまいます。


家賃の値下げをおこなわずにできる空室対策として、すぐにできて一定の効果を得られやすいのが「入居時の初期費用の軽減」です。

具体的には以下のような方法があります。


・敷金や礼金を無料または減額する

・フリーレント期間を設定する


入居時の初期費用を減らすことで、金銭的なハードルが下がり、入居希望者を増やすことにつながります。

希望者が増えれば内見数も増え、結果的に入居につながりやすくなるのです。


リフォームや設備の追加などに比べて時間や手間をかけずに導入できるのも大きな利点です。

いずれも家賃収入は減少しますが、入居者さえ確保できれば長期的な家賃収入を得られます。


注意点としては、敷金を無料にする場合は退去時の原状回復費用を別途請求することを入居者にしっかり周知させておくことが必要です。


またフリーレントで入居する場合は、特約として「契約期間中に解約した場合、フリーレント分の家賃の支払いを請求する」などペナルティをもうけるのが一般的です。

入居時にこの特約内容をしっかり説明しておかないと、退去時にトラブルになる場合もあるため注意しましょう。


フリーレントについて詳しくはこちら!>>フリーレントとは?空室対策に効果的な使い方や利用時の注意点を解説


まとめ

区分マンション投資は少ない資金ではじめられるため、初心者にもおすすめの投資方法です。


一方で所有する区分マンションが1室のみの場合は、空室になると家賃収入が得られません。

また、一棟投資と比較すると利回りが低く、これが「区分マンション投資は儲からない」と言われる要因のひとつであると考えられます。


しかし、区分マンション投資であっても、しっかりと収益の出る物件を選べば儲けることは十分期待できます。

不動産投資の知識を身につけ、区分マンションのメリットとデメリットを把握したうえで、「儲かる」区分マンションを選びましょう。

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