アパート投資に向いている人とは?向いていない人でも成功するコツ
老後の資金作りや副収入としてアパート投資を検討する方が増えています。
アパート投資はだれでもできる投資ではありますが、性格などによってはアパート投資に向いてる人と向いていない人に分かれます。
では、アパート投資に向いてる人と向いていない人には、どのような違いがあるのでしょうか。
そこで今回は、アパート投資に向いている人と向いていない人について、性格と属性からそれぞれの特徴を紹介します。
アパート投資に興味のある方は、自身がアパート投資に向いているのかどうか判断する際の参考にしてください。


アパート投資に向いている人の特徴

アパート投資は誰にでもできる投資方法ですが、成功する・しないは、個人の性格や属性によっては向き・不向きがあります。
ここでは、性格面と属性面からアパート投資に向いている人の特徴を紹介します。
長期的な視点で物事を考えられる
アパート投資に向いているのは、長期的な視点で計画を立てることが得意な人です。
アパート投資は、物件購入費用の一部を自己資金で支払いますが、残りの大部分の資金は金融機関からの融資によって賄います。
ようするにアパート投資は大きな借金を負ってスタートすることになります。
このように聞くと「アパート投資は危険」と考える人も多いかもしれません。
しかし、アパート投資のローン返済は毎月の家賃収入からおこないます。
毎月の家賃収入からローン返済などのランニングコストを支払い、残ったキャッシュフローをコツコツと積み上げることで黒字収支にすることが可能なのです。
ただ、投資したお金を回収して黒字にするには時間がかかります。
また、アパート投資の主な収入源は入居者が支払う家賃です。したがって、短期間で大きな利益を得ることはむずかしく、毎月キャッシュフローが黒字になるとはかぎりません。
そのためアパート投資は目先の利益に惑わされることなく、長期的な視線で物事を考え、そのうえで長期的な計画を立てることが得意な人に向いていると言えるでしょう。
関連記事:アパート投資のランニングコストはいくら必要?内訳と目安を解説!
アパート投資に関する勉強を積極的にできる人
安定したアパート投資をおこなうためには、アパート投資に関する専門的な知識やノウハウが欠かせません。
物件の選び方から始まり、物件や入居者に対する管理業務、経理や税金の知識も必要です。
アパート投資に関わる管理業務は不動産管理会社に業務委託できますが、丸投げはおすすめできません。
しっかり管理会社と連携しながら、問題点に対して適切な対応をおこなうことで、健全なアパート投資につながります。
また経理や確定申告などの税金に関する業務は、税理士に依頼することもできますが、その場合は税理士に支払う報酬が別途必要です。
リスク対策や税金対策を適切におこなうことで、余計なコストを抑えながら収益を最大にすることにつながります。
そのためには、積極的にアパート投資に必要な知識を身に付ける努力や情報収集ができる人は、アパート投資に向いていると言えるでしょう。
真面目で几帳面な人
真面目で几帳面な人もアパート投資に向いています。
前述したように、安定したアパート投資をおこなうためには、さまざまな知識が必要であり、またその知識を応用するシーンも多いです。
真面目で几帳面な方は、アパート投資に関する知識の勉強に真剣に取り組むことを厭いませんし、目標を達成するための準備を怠りません。
その結果として、リスクを理解したうえで最小に抑えたり、綿密な計画を立てたり、アパート投資を成功させる行動につなげることができるでしょう。
決断力や行動力がある
アパート投資で成功するためには、状況に応じて迅速な決断を求められる場合も多いです。
また必要な情報を集めるためには行動力も求められます。
アパート投資では、決断するタイミングを間違えてしまうとチャンスを逃し、損失やリスクにつながるケースもあります。
逆に正しいタイミングで決断することができれば、損失やリスクを未然に防いだり、収益につながったり、得をする場合もあるでしょう。
そのため、決断力や行動力がある人はアパート投資に向いていると考えられます。
属性面から見たアパート投資に向いてる人
アパート投資に向いているかどうかは性格だけでなく、融資申込者の「属性」も関係します。
属性とは、個人の経済状況や社会的立場などのまとめた情報のことで、アパート経営においては、金融機関の融資審査の際に判断材料として用いられます。
アパート投資では、物件の購入資金の大部分を金融機関から借入れるのが一般的です。
ただし、お金を借入れるためには融資審査に通過する必要があります。
一般的に、「属性が高い(高属性)」の人は金融機関の融資審査でプラス評価されやすく、言い換えれば、アパート投資に向いていると考えられるでしょう
以下のようなケースでは高属性とみなされやすく、融資審査において有利に運ぶ可能性が高くなります。
◦高収入の人
返済能力の有無に関する判断材料となります。高収入であれば、貸し倒れになる可能性が低いとみなされ、融資審査で有利になると言われています。
高収入の職業としては医師や弁護士などの「士業」職の人のほか、公務員や大企業の役職を持つサラリーマンなどが該当するでしょう。
アパート投資における一般的な融資上限額は収入の7~10倍程度と言われていますが、高収入であればあるほど、より多額の融資を受けられる可能性が高くなります。
◦安定した収入が得られる人
アパート投資のローン返済は数十年と長期に及ぶため、安定した収入を得られる職業に就いている人や上場企業の正社員などは融資審査で有利になる傾向があります。
高収入よりも安定した収入の方が、評価が高くなる場合もあるため、安定した収入のあるサラリーマンはアパート投資に向いていると言えます。
◦勤続年数が長い人
勤続年数が長い人は、長期にわたって安定した収入が得られている「安定した収入が期待できる」と評価されやすく、融資審査でプラスになりやすいです。
なお、融資条件として勤続年数3年以上としている金融機関が多いです。
◦金融資産が多い人
預貯金や株式など金融資産の保有額が多い人も、万が一の際も資産から返済できるため、貸し倒れのおそれが低いとみなされやすいです。
関連記事:不動産投資で融資を申し込む際の流れを解説!審査落ちの対策法の紹介
アパート投資に向いていない人性格的特徴

ここではアパート投資に「向いていない」とみなされやすい人の特徴について、性格面と属性面からそれぞれについて紹介をします。
決断や自分で動くのが苦手な人
アパート経営で成功するためには、迅速な決断力や情報収集のために自ら行動することが欠かせません。
しかし、決断するのが苦手な人や自身による行動が苦手な人はアパート投資で不利になるケースがあります。
アパート投資において物件選びは、アパート投資の成否を決める重要なポイントです。
お得な物件があっても購入するかどうか判断できないでいると別の人に買われてしまい、せっかくのチャンスを逃してしまいます。
また、物件を確認する際は、たとえ遠方であっても現地確認が必須です。
現地確認をすることで、ポータルサイトなどの物件情報からは分からない問題点などが見えてくる場合もあるからです。
もし現地確認をしないまま物件を購入してしまい、その後、建物の痂疲や周辺環境に問題などが見つかっても、すでに対策がむずかしいケースも多いです。
このように、アパート投資で成功するためには随所において、決断力や行動力が欠かせません。
判断や行動するのが苦手な方は、アパート投資以外の投資を検討することをおすすめします。
リスクを嫌う人
アパート投資は、株式投資やFX投資に比べるとリスクは低いです。しかし、投資である以上リスクはあります。
アパート投資における主なリスクには、以下のような種類があります。
◦空室リスク
◦家賃滞納リスク
◦修繕リスク
◦金利上昇リスク
◦災害リスク
いずれも安定したアパート投資をおこなううえで、適切なリスク対策をおこなわなくてはなりません。
もし、リスク対策を間違ってしまうとキャッシュフローが悪化し、最悪のケースではローン返済が滞り、物件を差し押さえられてしまうおそれもあるため注意が必要です。
もし、投資に対してリスクを負いたくない場合はアパート投資ではなく、リスクの低い別の投資方法をおすすめします。
関連記事:アパート投資の空室リスクの原因と効果的な空室対策方法を解説!
関連記事:不動産投資のおもな8つのリスクの対策方法をわかりやすく解説!
他人の意見に流されやすい人
アパート投資に関する知識が浅い場合、その情報が正しいかどうか判断できない場合もあるでしょう。
その場合は、かならず情報の内容を精査したうえで、正しく判断する必要があります。
しかし、不動産会社のセールスマンのなかには、アパート投資のメリットだけを告げてなんとか契約させようとする人もいます。
特に他人の意見に流されやすい人は、他人からの情報を鵜呑みにしてしまい、実際には価値の低い物件を購入してしまう場合もあるため注意が必要です。
短期間で大きな利益を得たい人
アパート投資は長期にわたって、コツコツと利益を積み上げて増やしていく投資方法です。
そのため、短期間で大きな利益を得るのはむずかしいです。
もし、短期間で大きな利益を得たいと考えている人は、アパート投資には向いていない可能性が高いため、FX投資や株式投資などを検討するとよいでしょう。
ただし、短期間で大きな利益を得られる可能性のある投資方法は、ハイリスクであることを覚えておきましょう。
属性面から見たアパート投資に向いていない人
前述したように、金融機関の融資審査の際には、融資申込者の属性によって、融資の可否が決まります。
高属性の人が融資審査時に有利にはたらく一方で、「属性が低い(低属性)」人の場合、融資審査ではマイナス要因となる可能性があります。
もし、金融機関から融資を受けられない場合、物件価格の全額を自己資金のみで支払わなくてはなりません。
そうなると、物件を購入できる十分な資金ができるまで、アパート投資を始めることができないため注意が必要です。
なお、融資審査において不利とされる属性=アパート投資に向いていない人とみなされるのは、以下のようなケースが該当します。
◦年収が低い人
年収が少ない人は、金融機関から返済能力に不安があるとみなされやすく、融資の審査に通りにくい傾向にあります。
金融機関によって判断基準は異なりますが、融資審査に通りやすい年収の目安は700万円以上とされるのが一般的です。
年収700万円未満でも融資を受けることは可能ですが、その場合は金利が高くなったり、自己資金を多く求められたり、融資条件はきびしくなるケースもあるため注意しましょう。
◦信用情報に問題がある人
「信用情報」とは、信用情報機関に登録・管理されている、クレジットやローンの契約に関する取引事実が登録されているデータです。
過去に、ローン返済を延滞・滞納している場合や、自己破産など金融事故歴がある人は、融資審査で不利になるケースが多いです。
また、アパートローンを申し込んだ時点で、住宅ローンやマイカーローンなど、複数のローンを組んでいる場合や借入額が多いなど融資限度枠に余裕がない場合、融資審査に通過できない可能性があります。
アパート投資に向いていない人にも!成功率を上げるための3つのコツ

ここまでアパート投資に向いている人・向いていない人の特徴について紹介しました。
しかし、アパート投資に向いている人がかならず成功するかというと、そうではありません。また、アパート投資に向いていない人であっても、成功できる可能性はあります。
アパート投資で成功するためには、向き不向きに関わらず、しっかりと知識を身に付け準備をおこなった上でアパート投資を始めることが大事です。
ここでは、アパート投資の成功率を上げるためのコツを3つ紹介します。
自己資金の割合を高くする
アパート投資を始めるにあたって、自己資金(頭金)の割合を高くすることで成功率が上がります。
特に属性が低く融資審査に通らない人は、自己資金(頭金)の割合を高くすることで融資審査に通過できる可能性が高くなります。
また自己資金(頭金)が多ければ、それだけ金融機関から借入れる額が少なくなるため、月々のローン返済の負担が軽減しキャッシュフローに余裕が生まれるため、修繕リスクや空室リスクへの備えにすることも可能です。
さらに自己資金(頭金)の割合を高くすることで金融機関からの信用度が高まり、より有利な条件で融資を受けられる可能性もあります。
安定したアパート投資をおこなうためにも、できるだけ多くの自己資金(頭金)を用意すると良いでしょう。
質の良い管理会社を選ぶ
アパート投資を成功させるためには不動産管理会社の存在が欠かせません。
建物や入居者の管理を任せている管理会社の質が悪い場合、入居者の満足度が下がったり、内見者の印象が悪くなったり、安定したアパート投資がおこなえません。
質の良い管理会社を見極めるためには、管理会社の「集客力」と「管理能力」に関する実績を確認すると良いでしょう。
管理会社の集客力が高ければ、アパートに空室が出ても早いうちに次の入居者が決まるため入居率が高まります。
また管理会社の管理能力が高ければ、既存入居者の満足度が上がり、退去防止につながります。
なお、管理会社の実績を知るためには、管理会社のホームページに掲載されている入居率・空室率・リピート率などを確認しましょう。
関連記事:不動産投資を成功させる不動産管理会社の選び方!管理業務内容を解説
長期的な経営計画を立てる
前述したように、アパート投資を黒字化するまでには長い期間が必要です。また、黒字化したあとは出口戦略として物件の売却も視野に入ってきます。
アパート投資で成功するためには、まず基となる長期計画を立てた上で、家賃収入と支出のキャッシュフローを綿密にシミュレーションし、金利上昇や家賃下落などのリスクに備えた資金計画を立てることが重要です。
また20年~30年にわたる長期計画の途中では、修正を余儀なくされる場合もあるでしょう。そうした場合も臨機応変に対応できるよう、定期的に収支シミュレーションを見直すと良いでしょう。
なお、オーナー自身でアパート投資の長期的な計画を立てることがむずかしい場合は、管理会社や不動産投資会社に相談してみると良いでしょう。
まとめ
アパート投資に向いてる人は、決断力や行動力があり、長期的な視点で物事を考えられる人です。
また、属性面から見た場合、高収入や安定した職業に就いている「高属性」の人は融資審査時に有利にはたらきます。
一方で、決断するのが苦手な人や他人の意見に流されやすい人、リスクを嫌う人はアパート投資に向いていないかもしれません。
もし、「自分には向かないな」と感じたら、アパート投資以外の投資を検討するのもひとつの手段です。
当記事を参考に、自分がアパート投資に向いているかどうか、参考にしてください。