不動産投資の自己資金の目安は?自己資金をおさえるポイントを解説
2021/11/24

不動産投資の自己資金の目安は?自己資金をおさえるポイントを解説

不動産投資をはじめるにあたって、「自己資金はいくら必要か?」気になる人は多いでしょう。


不動産物件を購入する際、ほとんどの場合は金融機関の不動産投資ローンを利用します。

そのため、物件価格全額の資金は必要ありませんが、頭金と諸費用などの「自己資金」を用意するのが一般的です。


今回は、不動産投資で必要となる自己資金の目安や、自己資金をおさえるポイントについて解説します。


「不動産投資をはじめたいけど、用意できる自己資金が少ない」という人は必読です。


不動産投資の自己資金とは「頭金」と「諸費用」を指すのが一般的

不動産投資における「自己資金」とは、不動産投資物件を購入する際に、「頭金・諸費用として、自分で用意できる現金」を指します。


頭金とは、不動産物件価格のうち、ローン借入額を除いた部分の金額のことです。

物件の担保価値やローン契約者の属性(勤務先、勤続年収、年収など)にもよりますが、頭金をいくら入れるかによって融資額が変わってきます。


また諸費用とは、物件購入時に必要となる費用全般を指します。


【おもな諸費用】

・仲介手数料

・司法書士報酬

・印紙税

・登録免許税

・不動産所得税

・火災保険料や地震保険料


用意する自己資金の目安はいくら?


建物 円マーク 投資

一般的に不動産投資の自己資金は、頭金の目安が物件価格の10~20%程度、諸費用は新築物件の場合で物件価格の4~7%、中古物件では物件価格の7~10%が目安と言われています。

これらを合計すると物件価格の15~30%程度が自己資金の目安となります。


ととえば、自己資金が100万円の場合は約300万円~600万円の物件が、自己資金が500万円であれば約1,600万円~3,300万円の不動産物件の購入が視野に入るでしょう。


ただし、この数字はあくまでも目安です。

ローン契約者の事情によって、15%以下の自己資金で不動産投資をはじめる人もいれば、ローンを利用せず現金一括で区分マンションやアパートなどの不動産物件を購入し、投資をはじめる人もいるでしょう。


自己資金の額によっては希望する額の融資が受けられなかったり、ローン金利が上がってしまう可能性もありますが、無理のない範囲で自己資金を決めるとよいでしょう。


100万円の自己資金ではじめる不動産投資についてはこちら!>>100万円でできる不動産投資!少ない自己資金で大家になる3つの方法


500万円の自己資金ではじめる不動産投資はについてこちら!>>自己資金500万円で始める不動産投資!購入できる物件種類や注意点も


自己資金をおさえて不動産投資をおこなう際のポイント

できるだけ自己資金をおさえて不動産投資をおこないたい場合は、以下のポイントに気をつけましょう。


収益性や担保価値の高い物件を選ぶ

不動産投資ローンの融資審査は、購入予定の不動産物件の収益性や担保性も評価対象となります。

そのため、できるだけ高く評価される不動産物件を選ぶことで、自己資金をおさえることにつながります。


なお、収益性が高い物件ほど毎月の家賃収入から支払うローン返済が楽になる可能性も高まるため、不動産投資を成功させるうえでは重要なポイントです。


不動産物件購入に必要な諸費用を減らす

不動産物件を購入する際に支払う諸費用の一部を減らすことで、自己資金をおさえることにつながります。


しかし諸費用のなかには支払いが必須な項目もあるため、出費をおさえるのであれば「仲介手数料」と「司法書士報酬」が狙い目です。


仲介手数料とは、不動産物件を仲介する不動産会社に成功報酬として支払います。

そのため、不動産会社を仲介せずに不動産物件を購入した場合は仲介手数料が発生しません。


仲介手数料をゼロにするには、不動産会社が売主となっている物件を購入するとよいでしょう。


司法書士報酬は、不動産物件を購入したあとにおこなう登記手続きを依頼する場合に支払われ、費用の目安は3万円~10万円程度です。

司法書士事務所によって報酬料が異なるため、複数の司法書士事務所を比較し、報酬料の低い事務所に依頼することで諸費用をおさえることにつながります。


ただし、融資先の金融機関が指定する司法書士が手続きをおこなう場合は、報酬額も決まっていることが多いので注意しましょう。


少額でできる不動産投資をする

自己資金をおさえたい場合や、少ない自己資金で不動産投資をはじめたい人におすすめなのが、自己資金1万円~100万円程度でおこなえる少額不動産投資です。


また格安で購入できる区分マンションやボロアパートなどの不動産物件を現金一括で購入し賃貸する方法もあります。


ここでは、少額不動産投資の種類について紹介します。


ボロ物件の投資について詳しくはこちら!>>ボロ物件で不動産投資を成功させる!メリットとリスク対策方法も


不動産投資信託(REIT)

「不動産投資信託(REIT)」とは、不動産投資を対象とした金融商品の一種です。


投資家は、REITを発行している不動産投資法人からそれらの金融商品を購入し、不動産投資法人はそれを資金として、複数の不動産物件に対して投資をおこないます。

そうして得た利益を投資額に応じて投資家に分配される仕組みになっています。


なおREITの利回りは、低いもので1%以下、高いものでは5%以上と銘柄によって幅がありますが、おおむね3~4%の利回りが一般的です。


REITの特徴は、5万円程度から投資できる手軽さにあります。

また、証券取引所で売買できるため、換金性や流動性が高いのもメリットです。


一方でREITは、元本保証がされていない金融商品なため元本割れのリスクや不動産投資法人が倒産するリスクもあるため、注意が必要です。


不動産投資信託(REIT)について詳しくはこちら!>>不動産投資と不動産投資信託「REIT」の違いは?メリット・デメリットも


不動産投資クラウドファンディング

「不動産投資クラウドファンディング」とは、不動産投資に特化したクラウドファンディングを指します。


投資はプロジェクト(特定の物件への投資)単位でおこわれ、ひとつのプロジェクトに対して一般の投資家を広く募り、集まった資金をもとに不動産投資がおこなわれます。

そこで得られた収益(家賃収入や売却益)が各投資家に分配され、また運用期間終了後には元金が返済される仕組です。


なお、不動産投資クラウドファンディングの利回りは、プロジェクトごとに差がありますが、おおむね2〜6%程度となります。


不動産投資クラウドファンディングの特徴は、一口1万円から投資ができることです。

また、プロジェクトの情報取得から申し込みまでインターネットを通じておこなうため、煩雑な申込手続きをせずに済みます。


ただし、不動産投資クラウドファンディングは換金性や流動性が低いです。

投資期間の途中で売却や解約ができため注意が必要です。


不動産投資クラウドファンディングについて詳しくはこちら!>>不動産投資クラウドファンディングとは?メリットとデメリットを解説


不動産小口化商品

「不動産小口化商品」とは、事業者(不動産特定共同事業者)がひとつの不動産を小口化して販売する商品で、不動産の賃料収入や売却益を投資額に応じて出資者に分配する仕組みです。

期待できる利回りは、3~5%程度が一般的です。


不動産小口化商品は「匿名組合型」と「任意組合型」の2種類があり、それぞれ特徴や1口当たりの投資金額が異なります。


・匿名組合型

匿名組合型は、出資者である投資家と事業者が匿名契約を結び、事業者が事業主体として事業をおこなう形の商品です。

事業者は、投資家から出資を募り、その資金で不動産を取得し、運営で得られる利益(賃貸収入)を各出資者に分配します。


匿名組合型の不動産小口化商品は1口数万円程度で投資ができ、数カ月単位からの短期運用できることが特徴です。


・任意組合型

任意組合型は、「出資した複数の投資家が、共同で物件を購入・所有し共同で事業をおこなう」形の投資商品で、事業によって得た利益は出資した投資家に分配されます。


任意組合型の不動産小口化商品は1口100万円以上が一般的です。

期間も10年以上などで募集されるものが多く、長期間にわたって安定した収益を得ることができます。


また任意組合型の不動産小口化商品は、相続対策としてのメリットがあります。

不動産小口化商品(任意組合型)の相続税評価額は現物不動産同様、現金などで相続する場合の7~8割程度の評価額となります。


さらに不動産小口化商品は分割しやすいため、だれにどの商品を相続させるかなど、事前に相続対策をとることも可能です。

これらの理由から、不動産小口化商品(任意組合型)は相続対策として有効な不動産投資方法と考えられます。


自己資金ゼロや頭金ゼロではじめる不動産投資とリスク

リスク リターン 不動産

不動産物件を購入するにあたって、目安の自己資金よりもずっと少ないの自己資金で物件を購入できる場合もあります。


特に頭金が不要の「フルローン」と自己資金ゼロ円で融資を受けられる「オーバーローン」は、手元に資金を残せたり、よりレバレッジを効かせた投資ができたり、大きなメリットを得られます。

しかし、その一方で特有のリスクも存在します。


頭金なしではじめられるフルローン

「フルローン」は、諸費用は通常通り支払いますが、頭金なしで融資を受けられるため物件価格の全額を融資でまかなうことになります。

そのため、レバレッジ効果を最大限活かせるメリットがあります。


自己資金なしではじめられるオーバーローン

「オーバーローン」は、物件を全額融資で購入し、さらに諸費用の分も融資でまかないます。

そのため、物件購入のために自己資金はゼロ円です。


フルローン同様、オーバーローンも自己資金が必要ないことから、投資効率は大きく高まりますが、諸費用分の融資も受けているため、総借入額が高くなるというデメリットがあります。


少ない自己資金で不動産投資をはじめた場合のリスク

少ない自己資金で不動産投資をはじめた場合は、以下のようなリスクが考えられます。


月々のローン返済額が高くなる、返済期間が延びる

少ない自己資金で不動産物件を購入した場合、物件価格の大部分(または全額)がローンです。

オーバーローンにいたっては諸費用分の借入もおこなっているため、元本自体が増えています。


そのため、頭金を入れたときと比べて借入総額が多く、その結果、毎月の返済金額が大きくなったり返済期間が長くなってしまうのです。

不動産投資ローンの返済は家賃収入から支払うのが一般的ですが、返済金額によっては家賃収入だけでは返済ができない可能性も高まります。


すると、空室になってしまったり、修繕の必要性が出てきたりすると、すぐにキャッシュフローが悪化し自己資金を持ち出すリスクがあります。

なお、資金繰りが悪化して返済が滞ってしまうと金融機関から一括返済を求められる可能性もあるため、注意が必要です。


金利上昇リスクが高まる

現在(2021年10月)は、国のゼロ金利政策のため超低金利がつづいていますが、今後、景気の回復によって金利が引き上げられる可能性は十分考えられます。


そのため少ない自己資金で融資を受けた場合、金利が上がることで月々の返済額がさらに増加してしまう危険性があります。


融資審査が厳しい

フルローンやオーバーローンなど好条件で融資を受けられるのは、非常に厳しい融資審査を通過する必要があります。


融資審査を通過するには、物件の担保価値や利回りが高い、融資を受ける人の属性がよい、不動産投資の実績がある、などにかぎられます。

そのため融資を受けられる確率は非常に低いのが実状です。


まとめ

不動産投資の自己資金の目安は、物件価格の15~30%程度になります。

もっと少ない自己資金でも不動産投資をはじめることは可能ですが、月々の返済額が高くなったり、返済期間が長くなったりとデメリットも生じます。


自己資金が少ない場合は、収益性の高い物件を選んだり、諸費用をおさえたりといった工夫が必要です。

また、少額不動産投資も視野に入れるとよいでしょう。


重要なのは、無理をせず、自己資金に見合った不動産投資を堅実におこなうことです。

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