自己資金500万円で始める不動産投資!購入できる物件種類や注意点も
2021/10/27

自己資金500万円で始める不動産投資!購入できる物件種類や注意点も

自己資金500万円始める不動産投資!融資と現金一括購入のメリット・デメリット不動産投資ローンを利用する場合のメリットとデメリット現金一括で購入する場合のメリットとデメリット自己資金500万円で購入できる不動産物件の種類は?自己資金500万円で融資を受けた場合に購入できる不動産物件自己資金500万円現金一括で購入できる不動産物件自己資金500万円で不動産投資物件を購入する際の注意点地方物件は人口減少率を調べる中古物件を購入する際は修繕費用に注目するまとめ

自己資金500万円で不動産投資をおこなう場合、現金一括で不動産物件を購入することもできますし、不動産投資ローンを利用すれば、さらに幅広く物件を選ぶことも可能です。

では、自己資金500万円で買える不動産投資物件の種類には、どのようなものがあるのでしょうか?


今回は、「自己資金500万円」で購入できる不動産投資物件の種類を、現金一括と不動産投資ローンを利用した場合、ふたつのパターンにわけて紹介します。

また、それぞれのメリットとデメリット、購入する際の注意点もまとめました。


これから不動産投資をはじめようと考えている人は、ぜひ参考にしてください。


自己資金500万円始める不動産投資!融資と現金一括購入のメリット・デメリット

メリット デメリット 天秤
自己資金が500万円あれば、不動産投資を始めることは十分可能です。

その場合の投資方法はふたつあります。


ひとつ目は、500万円で購入できる物件を現金一括で購入する方法です。

ふたつ目は、500万円を自己資金として金融機関の不動産投資ローンを利用する方法になります。

ここでは、それぞれのメリットとデメリットをまとめました。


不動産投資ローンを利用する場合のメリットとデメリット

不動産投資をおこなう人の多くは自己資金を用意したうえで、金融機関の不動産投資ローンを利用し不動産投資物件を購入します。

ここでは、不動産投資ローンのメリットとデメリットを紹介します。


メリット1:レバレッジを効かせた投資ができる

金融機関から融資を受けて不動産投資をおこなうメリットのひとつに「レバレッジ効果」があげられます。


レバレッジ効果は「テコの原理」として説明されることが多いように、小さい力で大きな効果をもたらすという意味です。

これを不動産投資に当てはめると「少ない資金でより多く利益を得る」ことになります。


年間家賃収入50万円の不動産投資物件を現金500万円で購入した場合の利回りは10%です。

しかし、現金500万円を初期費用(頭金+諸費用)として融資を受け、不動産投資ローンで年間家賃収入300万円、価格3,000万円の物件を購入したとします。


両物件とも利回りは10%ですが、融資うけた場合の年間家賃収入額は現金一括購入した場合の6倍にものぼります。(表面利回りの場合)


このように、資金額はどちらも500万円だったにもかかわらず、不動産投資ローンで融資を受けた場合は収益を大幅に増やすことができる、これがレバレッジ効果なのです。


メリット2:団体信用健康保険に加入できる

「団体信用健康保険(団信)」とは、不動産ローン契約者が病気や事故で死亡したなどの理由でローンの支払いができなくなった場合、ローンの残債を保険会社が弁済してくれる保険システムです。


多くの金融機関で不動産投資ローの契約条件になっているため(任意加入の金融機関もあり)、ローン契約者に万一があっても、生命保険代わりにローンが完済された不動産物件を遺族に残すことができるため、大きなメリットになります。


デメリット1:融資審査を受ける必要がある

不動産投資ローンを利用するためには、融資審査にパスする必要があります。

融資審査は、ローン契約者の属性(勤務先や勤続年数、年収、家族構成、借入金の有無など)とローンを組む不動産物件のスペック(収益性、資産価値、担保価値など)によって合否が決まります。


融資審査の結果によっては、希望した額の借入ができない場合や、審査に落とされることもあるため、融資審査を申込む際は複数の金融機関に申込むとよいでしょう。


なお、不動産投資ローンを取り扱う金融機関には、以下のような種類があります。


・都市銀行

大都市圏に本店があり、日本各地に支店を持つ銀行です。

融資審査は今回紹介した金融機関のなかでも一番きびしく、物件の資産価値や本人属性が高くないと融資を受けられる可能性は低いです。


・地方銀行

各都道府県の県庁所在地に本店がある場合の多い金融機関です。

おもに都道府県内に支店を展開しており、その地方を営業基盤としています。


融資審査の基準は都市銀行に比べるとすこしだけ緩くなりますが、銀行の性質上、融資を受けられるのは、その地方銀行の営業エリア内ある物件や居住している人が対象となります。(一部、大都市近郊の地方銀行を除く)


・信用金庫、信用組合

地域の活性化をはかる相互扶助を目的とした非営利の金融機関で、営業範囲は地方銀行よりも狭くなります。

金利は低めですが、不動産投資ローンの融資を受けるには、営業エリア内に融資対象の物件があること、融資を受ける人が居住していることが条件になります。


・日本政策金融公庫

国が100%出資する金融機関で「日本公庫」と呼ばれることもあります。

「一般の金融機関を補完する機関」を謳っているため、中小企業経営者や個人事業主への融資が積極的です。

また、女性や若年層・シニア層への融資は、融資額や融資期間の優遇措置があります。


そのため、民間の金融機関で融資が受けられない人でも日本公庫から融資を受けられる可能性がありますし、金利も低めです。

ただし、日本公庫の融資を受けるためには「事業」であることが前提になります。

融資の目的が「不動産投資」の場合は融資を受けられないため注意が必要です。


日本政策金融公庫について詳しくはこちら!>>日本政策金融公庫で不動産投資の融資を受ける方法とは?


・ノンバンク

ノンバンクは、一般の銀行と異なり預金の受け入れをおこなわず、融資に特化した金融機関でクレジットカード会社や消費者金融、信販会社などが該当します。


ノンバンクの融資審査は、今回紹介した金融機関のなかではもっとも柔軟なため、ほかの金融機関で断られてもノンバンクだと審査に通過できる可能性が高いです。

その代わり、金利はかなり高いため、融資を受ける際は注意しましょう。


・ネット銀行

ネット銀行は、一部を除き店舗を持たず、インターネットで取引きをおこないます。

不動産投資ローンもインターネット上で申し込みができるため、時間を気にせず手続きすることが可能です。

融資審査基準は地方銀行と同程度のことが多いです。


デメリット2:ローンの金利や手数料などの負担がある

不動産投資ローンを利用した場合、借入元金に対して利息が発生するため、総返済額が増えてしまうのがデメリットです。

また、ローン手続きにかかる事務手数料も発生まします。


現金一括で購入する場合のメリットとデメリット

ここでは、現金一括で不動産物件を購入する場合のメリットとデメリットをまとめました。


メリットその1:融資受けにくい属性や物件でも購入できる

自営業や高齢者など、不動産投資ローンの融資を受けにくい属性の人でも、現金で物件を購入して不動産投資がおこなえるのがメリットになります。

また、融資を受けにくい不動産物件(再建築不可、法定耐用年数を過ぎた物件など)でも現金一括であれば購入することが可能です。


不動産ローンの審査を受ける必要がないので、欲しい物件をスピーディに購入できるのもメリットになります。


メリット2:ローン利息や手続き費用などが不要

ローンに関わる利息の返済や手続き費用が不要なため、不動産投資ローンを利用した場合に比べて購入費用が少なくてすみます。

また、ローン返済の必要がないため、毎月の賃料収入の大部分をキャッシュフローにすることも可能です。


デメリット1:レバレッジ効果を得られない

現金一括で不動産を購入する場合、手持ちのキャッシュ以上の物件を購入することができないため、レバレッジ効果を得ることができません。

そのため、不動産投資ローンを利用したときと比べて、資産形成のスピードは遅くなります。


デメリット2:手持ちの現金が減ってしまう。

現金のみで不動産投資物件を購入するため手持ちの資金が減ってしまい、突発的な出費があると資金繰りに影響する場合があります。

現金一括で不動産を購入する場合は、手持ちの現金をすべて使うのではなく、なにかあったときのために、ある程度のキャッシュを手元に残しておくことをおすすめします。


自己資金500万円で購入できる不動産物件の種類は?

不動産 家 模型
自己資金500万円でいくらまでの不動産物件が購入できるのでしょうか?

また、どんな種類の不動産投資物件が購入できるのでしょうか?


ここでは、不動産投資ローンを利用した場合と現金一括で購入した場合の物件種類についてまとめました。


自己資金500万円で融資を受けた場合に購入できる不動産物件

不動産投資ローンを利用して不動産投資物件を購入する場合、投入できる自己資金額が多ければ多いほど購入可能となる不動産価格も上がります。


一般的に、不動産投資ローンを受ける場合の初期費用(頭金+諸費用)は、物件価格の20%~30%が必要と言われていますが、本人の属性や融資対象の不動産物件の資産価値によっては、もっと少ない初期費用でも高額の不動産を購入できる可能性もあります。


自己資金500万円で不動産投資ローンを利用するのであれば、1,600万円~3,300万円程度の不動産物件が購入対象となり、一棟アパートも視野に入れて物件を選ぶことができるでしょう。


区分マンション

立地や間取り、専有面積にもよりますが、都内中心部の区分マンションを含めて幅広いターゲットを狙えます。

都市部であれば新築や築浅のワンルームマンションが、郊外や地方ではもっと広めのファミリー向け物件なども候補になります。


新築や築浅の区分マンションは、入居率が高くなりやすい、融資を受けやすい、中古マンションと比べて修繕費用が安いなどのメリットがあるため、不動産投資初心者の人にもおすすめです。


ただし、新築区分マンションは物件価格が高く利回りが低い傾向があるため、月々のローン支払いが高額になる場合もあるため注意が必要です。

購入前の収支シミュレーションをしっかりとおこなったうえで物件を選びましょう。


一棟アパート

大都市圏はさすがにむずかしいですが、郊外や地方都市であれば一棟アパートの購入も視野に入ります。

その場合は、できるだけ築年数が新しい一棟物件を選びましょう。


また、不動産投資初心者には、いきなり大規模な一棟アパートの運用はむずかしいため、戸数が少ない一棟物件がおすすめです。


戸建て住宅

地方都市であれば、新築や築浅の戸建て住宅がすぐに見つかります。

専有面積が広い戸建て住宅は、リフォームなどに費用がかかる場合が多いため、できるだけ傷みの少ない物件を選ぶとよいでしょう。


なお、単身者向けのワンルーム区分マンションや一棟アパートとは異なり、戸建て住宅はファミリー向け物件です。

そのため、駅近などの条件よりも、子育てしやすいか、安全に住めるかといった住環境のよさが重視されるため、物件を選ぶ際は留意しておきましょう。


自己資金500万円現金一括で購入できる不動産物件

ここでは、500万円現金一括で購入できる不動産投資物件の種類を紹介します。


区分マンション

500万円現金一括で購入できる区分マンションは、郊外や地方都市の築30年超えの物件がメインになりますが、候補となる物件数自体は多いです。

探せば築年数30年以下の物件も見つかる可能性があるため、厳選したうえ優良物件を購入しましょう。


ボロ物件で高利回りを狙う方法も

一棟アパートや戸建て住宅の場合、500万円現金一括で購入できる物件の数は、かなり少なくなります。

特にこの予算で購入できる一棟アパート物件を見つけるのは非常に困難でしょう。


ただし、かなりの築古物件、いわゆる「ボロ物件」であれば、戸建て・一棟ともに購入できる可能性があります。


最近では、ボロ物件を購入し、DIYなど費用をかけずにリフォームをおこなったうえで賃貸物件として貸し出す「ボロ物件再生で高利回り」を狙う不動産投資家も増え、関連書籍なども出版されています。


しかし、ボロ物件を賃貸物件として入居付けできる状態にするには、建物の躯体(基礎や壁、屋根)の状態確認や修繕費用の見積もりなど、ある程度の知識やテクニックが必要です。

そのため、不動産投資に慣れていない初心者向けには、あまりおすすめできません。


ボロ物件への投資について詳しくはこちら!>>ボロ物件で不動産投資を成功させる!メリットとリスク対策方法も


少額不動産投資

「不動産投資をしたいが自己資金500万円じゃ自信がない」と考えている人には、少額不動産投資をおすすめします。


少額不動産投資とは、小額(1万円~100万円程度)からできる不動産投資方法です。

代表的なものとして「不動産クラウドファンディング」、「REIT」、「不動産小口化商品」などがあります。


少額不動産投資は、現物不動産を購入することがない、投資した不動産の運用はプロがおこなってくれる、少ない投資額で手軽にはじめられるなどのメリットがあります。

資金面や現物不動産投資に不安のある人は、まず少額不動産投資を試すのもよいでしょう。


不動産投資クラウドファンディングについて詳しくはこちら!>>不動産投資クラウドファンディングとは?メリットとデメリットを解説


REITについて詳しくはこちら!>>不動産投資と不動産投資信託「REIT」の違いは?メリット・デメリットも



自己資金500万円で不動産投資物件を購入する際の注意点

不動産投資 円マーク 家

ここでは、500万円で不動産投資を始めるにあたって、物件購入時の注意点をまとめました。


地方物件は人口減少率を調べる

不動産投資が成功するかどうかは、どれだけ優良な物件を選ぶかにかかっています。

そのため、不動産物件の立地にはこだわりたいところです。

駅からの距離や周辺環境などはもちろん、賃貸需要がどのくらいあるかも非常に重要です。


なお、自己資金500万円で不動産投資をおこなう場合は、地方エリアの物件がターゲットになりやすいです。

地方物件を購入する際、特に気をつけたいのが空室率。

人口の減少率が大きい地方都市では、深刻な空き家問題を抱えている地域もあります。


そのため地方物件を購入する際には、収支シミュレーションとともに、最寄り駅の乗降客数、物件周辺エリアの空室率や人口減少率などを調べ、将来的な賃貸需要の増減予測を立てる必要があります。


また、駐車場が附置されているかといった、地方ならではの設備の有無などの確認もおこないましょう。


中古物件を購入する際は修繕費用に注目する

自己資金500万円で不動産投資物件を購入する場合、選択できる範囲の多くは中古不動産物件です。

新築物件に比べて価格が安く、高利回りが期待できる中古不動産物件ですが、修繕費用については特に注意が必要です。

中古物件は、築年数が経っていればいるほど、メンテナンスや修繕が必要な箇所が増えます。

そのため、修繕費用を見積もっておくことが重要です。


また購入前には、定期点検や大規模修繕の実施状況の確認をおこないましょう。

定期的に点検やメンテナンスがおこなわれていれば、購入後に大きな修繕箇所が見つかるリスクが低くなります。

また、大規模修繕にかかる費用をおさえることにもつながります。


なお区分マンションの場合は、大規模修繕積立金が確保できているか管理組合などに確認しましょう。

大規模修繕積立金が十分でない場合は、不足分の修繕費用を徴収される場合あるため注意が必要です。


まとめ

自己資金500万円で購入できる不動産投資物件の種類を紹介しました。

不動産投資ローンを利用して不動産物件を購入する場合と現金一括で購入する場合、選べる物件の違いはあれども、候補となる物件は中古物件が多いため、購入する際には注意が必要です。


同じ自己資金500万円であっても、融資を利用するしないによって、購入できる物件、メリット・デメリットはそれぞれ異なります。

自分が欲しいと思う物件を、自分に合った方法で購入し不動産の運用をおこなってください。


一覧に戻る