不動産投資を始めるなら要注意?ワンルームマンション投資の真実とアパート投資という選択肢
2025/06/04

不動産投資を始めるなら要注意?ワンルームマンション投資の真実とアパート投資という選択肢

ワンルームマンション投資とは?アパート投資との比較目的に応じた選択が成功の鍵

人気の「ワンルームマンション投資」に潜む盲点とは



「初めての不動産投資におすすめ」として、多くの情報サイトやセミナーで紹介されるワンルームマンション投資。実際、少ない資金で始められる、管理がしやすいといったメリットから、手軽に見えるこの投資手法に魅力を感じる方は少なくありません。

しかし、本当にそれだけで不動産投資は成功するのでしょうか?
長期的な視点で見たときに、収益性やリスク、将来の出口戦略まで考慮すべき点は多くあります。

この記事では、ワンルームマンション投資のメリットとデメリットを客観的に整理しつつ、より高い収益性を狙える「アパート投資」との比較を通して、不動産投資における最適な選択肢を探っていきます。


ワンルームマンション投資とは?



ワンルームマンション投資とは、1Kや1Rといった単身者向けの区分所有マンションを購入し、第三者に賃貸することで家賃収入を得る投資スタイルです。


特徴:

  • 都市部の中古マンションが中心

  • 管理会社による管理代行が一般的

  • 比較的安価な物件価格(1,000万〜2,500万円が中心)

ワンルームマンション投資のメリット

① 初期投資額が少なく始めやすい

新築アパートや一棟物件に比べて価格が安いため、ローンの審査にも通りやすく、資金計画が立てやすい点が魅力です。


② 管理・運営がシンプル

管理会社に一任することで、日常的な運営負担が少ない点も、忙しいビジネスパーソンには適しています。


③ 立地の良さによる空室リスクの軽減

都心部の駅近物件が多いため、単身者の需要が見込め、一定の入居率を維持しやすい傾向があります。


ワンルームマンション投資のデメリット

① 利回りが低く、収益性に限界がある

単身向けの区分所有は利回りが4〜5%前後と低く、ローン返済後も十分なキャッシュフローが得られにくい構造です。


② 管理費・修繕積立金など固定費が重い

区分所有ならではの費用負担があり、収益を圧迫する要因になります。特に築年数が経過すると修繕積立金の増額も想定されます。


③ 売却の自由度が低い

物件の資産価値が下がると、売却益を狙うことが難しく、出口戦略を描きにくい点が挙げられます。


アパート投資との比較

アパート投資とは、1棟単位で集合住宅(主に2階建て程度の木造アパートなど)を購入・運営する投資手法です。こちらはワンルーム投資と比べて初期費用は高くなりますが、その分、収益性や資産形成の面で優位性があります。


アパート投資が優れている理由

① 家賃収入が複数から得られる

1棟に複数の入居者がいるため、仮に一部屋空室でも収入が途絶えることはなく、リスク分散が可能です。


② 修繕・改修の自由度が高い

区分所有と違い、オーナーが全体を所有するため、リフォームや修繕の判断を自由に行えます。


③ 長期的に見た資産価値の安定性

土地付きで購入するアパートは、土地の資産価値により一定の安定性を持ち、インフレ対応資産としても評価されています。


④ 節税や法人化による戦略の幅が広い

法人所有による損益通算や資産管理会社の活用など、戦略的な運用が可能となります


目的に応じた選択が成功の鍵

不動産投資には多様なスタイルがありますが、「始めやすさ」だけでワンルームマンション投資を選ぶのはリスクです。
短期的な手間の少なさよりも、中長期的な収益性・資産形成力を重視するなら、アパート投資の方が優れた選択肢となりえます。



一覧に戻る
writer-profile-container

岩崎 雅

2020年7月1日〜
当サイトのライターとしてコラム作成業務を開始
プロフィール
不動産ジャンルのライター歴は2年半以上。その間、100本以上のコラム構成・執筆を担当。不動産以外のジャンルも含めると500本以上の執筆経験あり。