不動産投資を始めるなら要注意?ワンルームマンション投資の真実とアパート投資という選択肢
人気の「ワンルームマンション投資」に潜む盲点とは


「初めての不動産投資におすすめ」として、多くの情報サイトやセミナーで紹介されるワンルームマンション投資。実際、少ない資金で始められる、管理がしやすいといったメリットから、手軽に見えるこの投資手法に魅力を感じる方は少なくありません。
しかし、本当にそれだけで不動産投資は成功するのでしょうか?
長期的な視点で見たときに、収益性やリスク、将来の出口戦略まで考慮すべき点は多くあります。
この記事では、ワンルームマンション投資のメリットとデメリットを客観的に整理しつつ、より高い収益性を狙える「アパート投資」との比較を通して、不動産投資における最適な選択肢を探っていきます。
ワンルームマンション投資とは?

ワンルームマンション投資とは、1Kや1Rといった単身者向けの区分所有マンションを購入し、第三者に賃貸することで家賃収入を得る投資スタイルです。
特徴:
- 都市部の中古マンションが中心
- 管理会社による管理代行が一般的
- 比較的安価な物件価格(1,000万〜2,500万円が中心)
ワンルームマンション投資のメリット
① 初期投資額が少なく始めやすい
新築アパートや一棟物件に比べて価格が安いため、ローンの審査にも通りやすく、資金計画が立てやすい点が魅力です。
② 管理・運営がシンプル
管理会社に一任することで、日常的な運営負担が少ない点も、忙しいビジネスパーソンには適しています。
③ 立地の良さによる空室リスクの軽減
都心部の駅近物件が多いため、単身者の需要が見込め、一定の入居率を維持しやすい傾向があります。
ワンルームマンション投資のデメリット
① 利回りが低く、収益性に限界がある
単身向けの区分所有は利回りが4〜5%前後と低く、ローン返済後も十分なキャッシュフローが得られにくい構造です。
② 管理費・修繕積立金など固定費が重い
区分所有ならではの費用負担があり、収益を圧迫する要因になります。特に築年数が経過すると修繕積立金の増額も想定されます。
③ 売却の自由度が低い
物件の資産価値が下がると、売却益を狙うことが難しく、出口戦略を描きにくい点が挙げられます。
アパート投資との比較
アパート投資とは、1棟単位で集合住宅(主に2階建て程度の木造アパートなど)を購入・運営する投資手法です。こちらはワンルーム投資と比べて初期費用は高くなりますが、その分、収益性や資産形成の面で優位性があります。

アパート投資が優れている理由
① 家賃収入が複数から得られる
1棟に複数の入居者がいるため、仮に一部屋空室でも収入が途絶えることはなく、リスク分散が可能です。
② 修繕・改修の自由度が高い
区分所有と違い、オーナーが全体を所有するため、リフォームや修繕の判断を自由に行えます。
③ 長期的に見た資産価値の安定性
土地付きで購入するアパートは、土地の資産価値により一定の安定性を持ち、インフレ対応資産としても評価されています。
④ 節税や法人化による戦略の幅が広い
法人所有による損益通算や資産管理会社の活用など、戦略的な運用が可能となります
目的に応じた選択が成功の鍵
不動産投資には多様なスタイルがありますが、「始めやすさ」だけでワンルームマンション投資を選ぶのはリスクです。
短期的な手間の少なさよりも、中長期的な収益性・資産形成力を重視するなら、アパート投資の方が優れた選択肢となりえます。