不動産投資でリスク分散が必要な理由と効果的なやり方!注意点も解説
2023/05/26

不動産投資でリスク分散が必要な理由と効果的なやり方!注意点も解説

不動産投資でリスク分散が必要な理由不動産投資で効果的にリスク分散できる分散投資の方法①物件を複数所有して分散する②物件タイプで分散する③物件の購入時期・築年数で分散する④エリアで分散する不動産投資で分散投資をする際の注意点分散投資で購入した物件は定期的にチェックする分散投資のための収益物件は量より質を優先するまとめ

不動産投資にかぎらず、投資のリスクを分散し低減させるための手法のひとつが「分散投資」です。不動産投資における分散投資は、物件数を増やしたり、種類の異なる複数の物件タイプに投資したりすることで、リスクの分散につながります。

今回は、不動産投資で効果的にリスク分散するための方法と注意点について解説します。


不動産投資でリスク分散が必要な理由

リスク 分散 四方に広がる多印

リスク分散の方法のひとつに「分散投資」があげられます。分散投資とは、投資対象をひとつに絞るのではなく、複数の対象に投資することでリスクを軽減する方法を言い、「アセットアロケーション(資産配分)」とも呼ばれます。


投資にはなんらかのリスクが付きものです。不動産投資は「ミドルリスク・ミドルリターン」の投資方法と言われ、株式投資やFX投資と比べればリスクは少ないですが投資である以上、やはりリスクはあります。


不動産投資のおもなリスクには、以下のようなものがあります。


空室リスク

不動産投資とは切っても切り離せない代表的なリスクのひとつです。入居者が決まらず空室になると家賃収入が減ってしまいます。

不動産投資は運用する物件の家賃収入から費用の支払いやローンの返済をおこなうため、家賃収入が減ってしまうと収支が赤字になってしまい、手持ちの資金から赤字分を補填しなければなりません。


空室期間が長引き、手持ちの資金も尽きてローンの返済が滞ってしまうと、物件を差し押さえられてしまうおそれもあるため、状況にあわせた空室対策や分散投資が必要になります。


家賃滞納リスク

入居者が家賃を滞納してしまえば、その分家賃収入は減ってしまいます。区分マンション1室で家賃滞納が起こった場合、満室であるにも関わらず家賃収入は0円です。


立ち退き訴訟を起こす場合は3か月以上の滞納実績が必要となり、また訴訟後に強制退去させるまで10か月ほどかかってしまいます。

そのあいだは家賃の回収ができないうえに、訴訟費用・強制執行代も発生するため、オーナーにとって大きな負担となるリスクです。


修繕リスク

収益物件の建物や設備は経年とともに劣化していきます。劣化を放置していると物件の価値が低下し、入居率が低下したり家賃を下げざるを得なくなったりします。

こうした不動産価値の低下を防ぐため、収益物件を所有しているあいだは物件の状態にあわせた修繕をおこなう必要がありますが、修繕費が高額になるケースもあるため注意が必要です。


災害リスク

地震の災害による影響は建物倒壊だけでなく、地盤沈下や液状化、火災などを引き起こし、不動産投資へ大きな打撃を与えます。特に日本は地震大国なため、どこにいても地震被害のリスクがあります。

また近年は全国的に風水害の被害が多く見られます。これら災害リスクは分散投資をすることでリスクを低減につながります。


金利上昇リスク

不動産投資をはじめる場合、金融機関から融資を受けて収益物件を購入するのが一般的です。その際、変動金利でローンを組んでいると金利が上昇することで返済額が増えるリスクがあります。


不動産投資は高額の借入れをおこなうため、金利が1%上昇しただけでも返済額は大きく増えるため注意が必要です。


家賃下落リスク

家賃は新築時をピークに、その後下落していくのが一般的です。物件の種類によって下落率は異なりますが、新築時から築10年の間に20%程度の下落率となっています。その後家賃の下落率は築年数が上がるごとに緩やかになり、築20年~25年になるとほぼ横ばいとなります。


不動産投資のリスク対策方法についてはこちら!>>効果的な空室対策!家賃を下げる前に検討したい 7つの対策方法


家賃が下落すると月々の家賃収入が減り、利回りも低くなるため物件の売却価格にも影響します。


不動産投資では上記のようなリスクを低減させるために、複数の物件を保有したり、異なるエリアの物件を購入したり、購入時期をずらすなどの方法で分散投資をおこないます。


ただしリスクを分散させるといっても、無計画にいろいろな収益物件を購入すればよいわけではありません。

分散投資に適切な物件やエリアを選ぶことで効果的にリスクをおさえ、安定した不動産投資につながるのです。


不動産投資で効果的にリスク分散できる分散投資の方法

リスク メジャー 計る

不動産投資の分散投資の方法は、おもに4種類あります。それぞれを詳しく解説します。


収益物件の組み合わせについて詳しくはこちら!>>資産運用における不動産投資のポートフォリオの作り方を解説!


①物件を複数所有して分散する

複数の収益物件を所有することで、空室リスクの分散につながります。たとえば区分マンション1室しか所有していない場合、空室=収入0円となり、入居者が決まるまでローン返済などを手持ちの資金で補填しなくてはなりません。


しかし複数の部屋を所有することで、1部屋が空室でもほかの部屋の収入でカバーできるため空室リスクの低減につながるのがメリットです。。


②物件タイプで分散する

不動産投資のリスク分散方法のひとつが「物件タイプ」で分ける方法です。不動産投資と言っても、投資対象となる物件の種類はさまざまです。


物件タイプを大きくわけると「アパートやマンションなどの居住用物件」と「事務所や店舗などの事業用・商業施設物件」、の2種類にわけられます。さらにその2種類を細分化することが可能です。


アパートやマンションなどの居住用物件には、おもに以下の種類があります。

  • 一棟アパート
  • 一棟マンション
  • 区分マンション
  • 賃貸用戸建て住宅 など

さらに上記の種類をワンルームや1K、1LDK、3LDKなど「間取り」でわけることができます。


居住用物件を複数所有する際の分散投資の例としては、1件目に学生をターゲットにしたワンルームや1Kの間取りの区分マンションを購入したら、2件目はファミリー層をターゲットにした戸建て賃貸を購入するといったイメージになります。


このように間取りの異なる物件を組み合わせることで、将来的に賃貸ニーズが変化しても、空室リスクを低減できる可能性が高くなります。


また、もともと学生をはじめとした単身者は入居期間が短い傾向があります。特に学生は卒業と同時に退去する確率が高く、その都度原状回復工事などの費用が発生するため、修繕費リスクも高いと言えます。


一方ファミリー層向けの物件は、一度入居すると長期間の入居が期待できます。特に賃貸用戸建て住宅は供給が少ないため、エリアさえよければ入居付けもむずかしくありません。


こういった物件の特徴を踏まえ、互いのリスクを補える間取りの物件を複数組み合わせることでリスク分散につながるのです。


事務所や店舗などの事業用・商業施設物件の種類には次のようなものがあります。


  • オフィスビル(事務所・店舗)
  • 区分所有オフィス
  • 老人ホーム
  • 駐車場
  • トランクルーム
  • コインランドリー など

上記のような事業用・商業施設物件と、居住用物件の組み合わせもリスクの分散として効果が期待できます。


収益物件の組み合わせについて詳しくはこちら!>>資産運用における不動産投資のポートフォリオの作り方を解説!


③物件の購入時期・築年数で分散する

築年数が近い物件を同時期に購入した場合、それぞれの物件の設備の故障や修繕などのタイミングが重なり、修繕リスクが高まるため注意が必要です。

小規模な修繕で済めばそれほど問題ではありませんが、高額の費用がかかる大規模修繕時期が重なったり、つづいたりすると、資金繰りがむずかしくなる可能性もあります。


物件を購入する際はできるだけ修繕時期が重ならないよう、過去の修繕履歴を確認したうえで、築年数の異なる物件を選んだり、購入時期をずらしたりするとよいでしょう。


④エリアで分散する

地震大国の日本だからこそ、災害リスクを考慮して異なるエリアへの分散投資を検討しましょう。

ひとつのエリアだけに物件を複数保有している場合、地震や風水害などの自然災害で物件すべてがなんらかの被害にあう可能性が考えられます。


そのため2件目以降の収益物件の購入を検討している場合は、1件目とは別のエリアの物件を選ぶとよいでしょう。少し離れた場所の物件に投資すれば、一方の地域で問題が生じ収益が下がってしまっても、もうひとつの物件でカバーすることができます。


首都圏を例にあげると、東京23区内の物件を購入したら次は埼玉県内で物件を購入するとよいでしょう。

もっと広い範囲での分散投資も効果が期待できますが、物理的な距離があればあるほど管理がむずかしくなるため注意しましょう。


なお物件を探す際は、ハザードマップなどを使ってエリアの地盤の強さや過去の水害被害の有無などを調べたうえで被害がない・少ないエリアの物件を選ぶと安心です。


また賃貸ニーズの異なるエリアを組み合わせた分散投資も効果があります。ただし、エリアによって賃貸ニーズの高い間取りはほぼ決まっています。


たとえば駅から近い繁華なエリアにある賃貸物件の多くは単身者をターゲットにした間取りが多いです。一方ファミリー向けの間取りの物件は、駅から多少距離があっても子育てに向きの周辺環境のよい閑静なエリアが好まれます。

これを踏まえて物件を選ぶと、物件タイプとエリア両方のリスクの分散につながるのです。


不動産投資で分散投資をする際の注意点

黒板 注意事項 チョーク

ここでは不動産投資で分散投資をおこなう際の注意点について解説します。


分散投資で購入した物件は定期的にチェックする

リスク分散を目的として購入した収益物件が増えてくると、それぞれに目が行き届かなくなり、問題点や周辺環境の変化に気付きにくくなるおそれがあります。


特にオーナーの居住地から離れた場所の物件は不動産管理会社に管理を丸投げしているケースも多いです。大きな問題が起きていないからこそ連絡がないとも受け取れますが、定期的に収益物件の様子をチェックすることで、トラブルや不具合を未然に防ぐことに役立ちます。


分散投資のための収益物件は量より質を優先する

不動産投資で分散投資をおこなう場合、収益物件を購入しなくてはなりません。収益物件の購入は不動産投資ローンを利用できますが、初期費用などの資金を用意する必要があります。

そのため2件目以降の収益物件を購入するまで時間がかかることも想定しておきましょう。


また分散投資目的で安価な物件を複数購入するケースもみられますが、安価な収益物件はその値段なりの収益しか得られないことも少なくないです。分散投資でリスクを下げるためには、安くても収益の出ない物件を購入するよりも、しっかりと収益の出る物件を適正価格で購入することが重要です。


まとめ

分散投資は不動産投資のリスクを低減するための有効な手段のひとつです。

ただ、収益物件は高額なため、不動産投資を開始した直後は頻繁に物件を増やすことはむずかしいでしょう。かと言って、安価な収益物件を複数購入しても、思ったように収益が得られず、かえってリスクを負うことになるため注意が必要です。


不動産投資で分散投資をおこなう際は、どういった形で分散すればよりリスクを減らせるのかよく検討したうえで収益物件を選ぶことが重要です。

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