不動産投資で現金一括購入のメリットとデメリット!ローンと徹底比較
2021/08/09

不動産投資で現金一括購入のメリットとデメリット!ローンと徹底比較

不動産投資はじめる場合、ほとんどの人が不動産投資ローンを利用して不動産投資物件を購入します。


しかし、「大きな借金を背負う」不安から、現金一括で物件を購入したいと考えている人もいらっしゃいます。


大きな買いものだけに、ローンと現金一括、どちらにどんなメリットやデメリットがあるのか? どちらが得になるのか? 非常に気になるところです。


そこで今回は、不動産投資物件を現金一括で購入した場合と不動産ローンを利用した場合、それぞれのメリットとデメリットを徹底的に比較しました。


また、現金一括で不動産投資物件を購入するのに適したケースや購入時の注意ポイントについても解説します。

これから不動産投資をはじめる人は、ぜひ当記事を参考にしてください。


不動産投資物件を現金一括で購入するメリットとデメリット


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ここでは、不動産投資物件を現金一括で購入する場合のメリットとデメリットを紹介します。


手数料の節約やローン金利なしといった金銭面の恩恵など、思った以上に多くのメリットがある反面、資産形成に時間がかかるなどのデメリットもみえてきました。


現金一括購入のメリット


ではまず、現金一括購入のメリットをみてみしょう。


ローン契約の手続きにかかる手数料が不要

不動産投資ローンの契約には「事務手数料」や「保証料」のほか、「金銭消費貸借契約書」に必要な印紙代、「抵当権登記設定費用」や抵当権登記設定時に司法書士に支払う手数料などが必要となります。


現金一括で物件を購入した場合、これらローン契約にかかる手数料は不要です。


また、不動産投資ローンを利用しないため、当然ながら月々のローン返済をおこなう必要がないため、家賃収入の多くを手元に残すことができます。


融資審査がないので物件をスピーディに購入できる

現金一括で物件を購入した場合は、不動産売買契約締結後に即決済できるため、物件の入手がスピーディにおこなえます。


不動産投資ローンを利用する場合は融資の仮審査を経て、不動産売買契約締結後に融資本審査を申し込まなくてはなりません。


その結果が出るまで約2週間程度かかりますが、その間は物件の引き渡しがされませんし、また融資審査に通らなかった場合は契約そのものが流れてしまいます。

そうなると物件探しから再スタートしなくてはならず、大きな時間のロスにつながります。


指値しやすい

物件の売主のなかには、「できるだけ早く物件を売って現金にしたい」と考えている人も少なくありません。


その場合、売買契約締結後すぐに現金一括で代金を支払うことを条件に、ある程度の指値(値引き交渉)に応じてくれる売主も多いため、交渉がうまくいけば相場価格よりも安く物件を購入できる可能性が高まります。


融資のつかない高利回り物件も購入できる

法定耐用年数を過ぎた築古物件や立て直しができない「再建築不可物件」など、利回りはよいが金融機関の融資がつかないという物件も多くあります。


こういった物件が欲しい場合、現金一括であれば即購入することができます。

ローンでは購入できない高利回り物件を狙えるのも、現金一括の大きなメリットです。


属性が低くても不動産投資ができる

年収が低かったり非正規職員などの理由で不動産投資ローンの融資審査が通りにくい属性の人でも、手持ちの現金で投資用物件を購入することは可能です。


大きな物件でなくても中古の区分マンションや戸建て住宅など金額の低い物件を現金一括で購入できれば、不動産投資の足掛かりとなるので、融資審査に通らない場合でもあきらめずに物件購入資金を貯めることをおすすめします。


少ない自己資金の不動産投資について詳しくはこちら!>>100万円でできる不動産投資!少ない自己資金で大家になる3つの方法


現金一括購入のデメリット


では、現金一括で不動産投資物件を購入した場合のデメリットをみてみましょう。


資産形成に時間がかかる

不動産投資物件を現金一括で購入した場合はレバレッジ効果が得られないため、収益は現金一括で購入した物件の家賃収入だけになります。

そのため、資産形成に時間がかかることが一番のデメリットです。


手持ち資金が減る

不動産賃貸経営中は、突発的な出費(修繕費用など)に備えて、ある程度の資金をプールしておく必要があります。


しかし、現金一括で不動産物件を購入したことで手持ちの資金が減ってしまい、急に現金が必要になったとき十分な対応ができない危険性があるため注意が必要です。


お金を貯めることで不動産投資を開始するのが遅くなる

不動産投資ローンを利用する場合、自己資金は少額ですみますが、現金一括で物件を購入するためには、ある程度まとまった資金を貯める必要があります。


そのため、物件を購入できるまでお金を貯めなくてはならず、結果として不動産投資開始までに時間がかかってしまいます。


不動産投資ローンを利用するメリットとデメリット


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不動産投資ローンを利用する最大のメリットは、レバレッジを効かせた投資ができることです。

一方で、借入リスクや金利リスクなど、ローン返済に関するデメリットが考えられます。


不動産投資ローンを利用するメリット


まずは、不動産投資ローンを利用することで得られるメリットをみてみましょう。


レバレッジを効かせた投資ができる

不動産投資ローンで融資を受けることで、レバレッジを効かせた投資ができ、少ない資金で大きな収益を得られます。


レバレッジ効果(てこの原理)は、融資を利用することで、少ない資金で大きな利益を得る投資方法です。


たとえば、利回り10%、価格1,000万円の投資物件を現金一括で購入した場合、年間に得られる収益は100万円になります。


同じく10%の利回りで、価格が3,000円の不動産投資物件に対して、自己資金1,000万円を頭金にして残りの2,000万円を不動産投資ローンで借入れば、得られる年間収益は300万円。


自己資金はどちらの場合も1,000万円ですが、現金一括で物件購入したときに比べて、ローンを利用すれば得られる収益が大きくなるのです。


ローン金利を差し引いたとしても、レバレッジの有無で収益の差は非常に大きなものとなるため、迅速な資産形成を目指すなら不動産投資ローンの存在はかかせません。


団体信用生命保険に加入できる

「団体信用生命保険(団信)」は、契約者が死亡または高度障害を負った場合など、ローン残債がゼロになり物件を家族に残すことができる保険です。


一部の金融機関を除き、不動産投資ローンの契約時には団信加入が条件となることが多いため、万が一に備えることができます。


なお、現金一括で購入する場合は支払いが完結しているため団信への加入はできません。


金融機関の信用度が上がる

金融機関から融資を受けて返済の実績を重ねることで、個人の信用度が上昇します。

信用度が上がれば融資審査に通りやすくなったり、金利面で優遇されたりと大きなメリットにつながります。


今後、不動産賃貸経営を拡大する予定があるなら、できるだけ金融機関から融資を受けてきちんと返済しつづけ信用度をあげておくことをおすすめします。


不動産投資ローンを利用するデメリット


ここでは、不動産投資ローンを利用にあたってのデメリットをまとめました。


総支払額が高くなる

不動産投資で融資をうければ金利が発生します。

月々のローン返済額は「元本+金利」となるため、ローンを利用しない場合に比べて総支払額が高くなるのがデメリットです。


借入れリスクや金利リスクがある

不動産投資ローンを利用すれば毎月ローン返済をする必要がありますが、ローン契約時に変動金利を選んだ場合、金利上昇によって返済額が上がってしまうリスクが考えられます。


また、空室の増加や家賃下落によってはキャッシュフローが悪化し、ローン返済が滞ってしまい担保設定した物件が差し押さえられる可能性も考えられます。


不動産投資で現金一括購入が適してるケース


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不動産物件を現金一括で購入するのに適したケースは、ふたつあります。


まずひとつめは、借入リスクを回避したい場合です。

ハイリスク・ハイリターンな株式投資などに比べて、不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンの投資方法。


あらかじめ対策をとれるリスクが多く対処しやすく、短期間で大きな利益は得られませんが長期に渡って安定した家賃収入を得ることが可能です。

しかし、ローンを利用すれば高額の借入リスクを負うことになりますが、物件を現金一括で購入すればリスク回避が可能になります。


そして、ふたつめは、潤沢な資産を持っていてる場合です。

すでに十分な資産があれば、ローン借り入れで借金を増やす必要がないため、現金一括購入しても問題がありません。


また、現金一括で不動産を購入することで相続税対策にもつながります。


相続において現金や株式などの相続税評価額は額面通りですが、不動産の場合は土地の評価額が20~30%程度減少します。

建物は40~70%程度評価額が下がるので、現金で相続するよりも相続税額をおさえることが可能です。


不動産投資ローン利用に適しているケース


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不動産投資ローンを利用するのに適しているケースは、自己資金が少ない場合です。

中古の区分マンションや戸建てなど少額の不動産物件は別として、一棟アパートなどを現金で購入するための資金を貯めるには長い期間が必要です。


できるだけ早く資産形成したいのであれば、不動産投資ローンを利用してレバレッジを効かせた投資をおこなうのが最善策となります。


また、安定した企業に長年勤めている、年収が高いなどの属性がよい人は、融資審査に通りやすく、金利や融資期間の面で優遇してもらえる可能性もあるため不動産投資ローンの利用をおすすめします。


現金一括購入で失敗しないための注意ポイントは?


不動産投資物件を現金一括で購入する場合は、以下の点に注意しましょう。


物件の状態について綿密に調査する


不動産物件を現金一括で購入する場合、金融機関の調査による「物件の資産性」を知ることができません。

そのため、購入する物件について購入者自らが調査する必要があります。


立地や周辺環境、建物の欠陥の有無、建ぺい率や容積率をオーバーしていないか、違法建築や再建築不可物件ではないか、過去に事件が起きていないかなどの確認が必要です。


収支シミュレーションはしっかりとおこなう


不動産物件を現金一括購入した場合、一気に自己資金が減ってしまいます。

そのため、突発的な出費があったり空室が増えることでキャッシュフローが悪化した場合、自己資金不足で対応できなくなることも想定しておく必要があります。


ローンの支払いがないため、物件の差し押さえなどの心配はありませんが、赤字がつづくと持ち出しがどんどん増えてしまいます。


そうならないためにも物件を購入する前には、しっかりとした収支シミュレーションをおこない、余裕のある不動産経営を目指しましょう。


おすすめは頭金+不動産投資ローンの利用


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不動産物件の現金一括購入には多くのメリットがありますが、やはりレバレッジ効果を得られないのは非常にもったいないです。

しかし、多額の借り入れをしてリスクを負うのも怖い……という場合は、ある程度の現金を頭金として入れたうえで不動産投資ローンを利用するのがおすすめです。


物件価格の一部を現金で支払うため借入額が減り、月々のローン返済額の負担を軽減できます。


また、不動産賃貸経営の規模を拡大するのであれば、金融機関からの借り入れ実績をつくり、個人の信用度を高めることも重要です。


いずれの場合も、しっかりと計画を立て、リスク対策を考えることで、不動産投資の成功へとつながるでしょう。


まとめ


不動産投資物件を現金一括購入する場合と不動産投資ローンを利用する場合のメリットとデメリットを比較しました。


どちらも一長一短ありますが、現金一括で購入したい特別な理由がなければ、ある程度の自己資金を頭金として残りは不動産投資ローンの利用をおすすめします。


やはり、不動産投資においてレバレッジ効果は非常にメリットがあるので、上手にローンを活用したうえで不動産投資を成功させてください。

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