不動産投資でよくある罠を回避する方法!狙われやすい人の特徴は?
2023/04/14

不動産投資でよくある罠を回避する方法!狙われやすい人の特徴は?

不動産投資のセールストークに潜む罠の具体例と回避方法「サブリースだから大丈夫」の罠「不動産投資で節税できます」の罠「頭金なしでローンが組めます」の罠罠の確率が高い!こんな不動産投資のセールストークには要注意メリットばかりのセールストークとにかく契約を急かす不動産投資の罠に狙われやすい人の特徴不動産投資初心者で知識が少ない人高属性の人不動産投資の罠を回避するためにできる3つのこと①不動産投資の知識を勉強する②納得できない場合は契約しない③相談先を作っておくまとめ

不動産会社の営業マンのセールストークの「罠」に気付かず、投資用不動産を購入して失敗するケースは実はめずらしくありません。セールストークの罠は、どのように見抜けばよいのでしょうか?

そこで今回は不動産投資で後悔しないために、セールストークで気を付けるべき罠について、具体例とともに回避方法を解説します。

また不動産投資の罠を避けるためにできることや、営業マンに狙われやすい人の特徴も紹介するので、不動産投資の罠を避ける際の参考にしてください。


不動産投資のセールストークに潜む罠の具体例と回避方法

セールストークの潜む罠を見抜けず、営業マンの言葉を鵜呑みにして物件を購入した挙句、不動産投資に失敗してしまうケースはめずらしくありません。

「こんなはずではなかったのに……」と後悔しないためには、不動産会社の営業マンがすすめる投資物件の良し悪しを見極める必要があります。


ここでは罠を疑ったほうがよい営業マンのセールストークの代表的な例と回避方法を紹介します。


「サブリースだから大丈夫」の罠

「サブリース」とは、不動産会社がオーナーから一括で借り上げた物件を第三者に転貸しし、空室の有無にかかわらずオーナーに毎月決まった家賃を保証する、賃貸契約方法のひとつです。


たしかにサブリース契約そのものは、空室リスク対策として、また安定した収入を得る手段として効果が期待できます。

その一方で、契約時に定められた家賃保証額は定期的に見直され、そのたびに家賃額は引き下げられていくのが通常です。


また保証されている家賃額は、通常家賃の8~9割程度です。そもそも通常家賃よりも家賃保証額が少ないことや、保証額が見直されることを知らずにサブリース契約を結んでしまい、結果的にローン返済もむずかしくなってしまうケースも少なくありません。


不動産投資初心者の多くは、入居が付かず空室状態で家賃収入が減少してしまうのをおそれています。そのため、「空室があっても毎月の家賃が保証されているので大丈夫」というセールストークを鵜呑みにして、契約内容をきちんと確かめずにサブリース契約を結んでしまい「こんなはずではなかった」と後悔してしまうのです。


先に述べたようにサブリース契約自体にはメリットもあります。

しかし、サブリースを扱う不動産会社によっては、オーナーに不利な条件の説明を省く場合もあるため、サブリースについてある程度の基礎知識を持つことも罠の回避に役立ちます。


サブリースの罠を避けるためにも、家賃保証の見直しや免責期間などの契約内容をしっかりと確認し、納得したうえで契約しましょう。


サブリースについて詳しくはこちら!>>不動産投資のサブリース契約にメリットはある!契約前にリスクを把握


「不動産投資で節税できます」の罠

「節税」を強調する営業マンには十分に警戒しましょう。

不動産投資をおこなうことで所得税や相続税などの節税につながる可能性はたしかにあります。しかし、それにはさまざまな要件があり、不動産投資がかならず節税につながるわけではありません。


しかし不動産投資の節税の仕組みを知らずに「不動産投資=節税」と安易に飛びついてしまい、その結果、相場よりも高値の物件を購入してしまい、しかも大きな節税にもつながらず「話がちがう……」と後悔するケースもあるのです。


節税はあくまで不動産投資をおこなううえでの副産物であり、不動産投資は家賃収入を得ることや資産形成を目的とする投資方法のひとつです。

不動産投資に節税効果があるのは事実ですが、くれぐれも節税目的の不動産投資はおこなわないようにしましょう。


不動産投資で節税する方法について詳しくはこちら!>>不動産投資でできる節税方法!4種類の税金ごとに仕組みを解説


「頭金なしでローンが組めます」の罠

不動産投資は金融機関から融資を受けて投資用不動産を購入しますが、その際、物件価格の1割~3割程度の頭金を用意するのが一般的です。

しかし頭金なしで不動産投資用物件を購入することは可能であり、それを「フルローン」と言います。


フルローンは投入する自己資金が少ないため、レバレッジを大きく効かせた投資ができ、通常よりも速く資産形成ができるなどのメリットがあります。


一方で、頭金を入れないことで総借入れ額が大きくなるため、月々のローン返済額も高額になりやすいのがデメリットです。そのため家賃収入の減少や費用の増大などで収支が悪化すると、ローンの返済が困難になりやすい特徴があります。


ローン返済ができない場合は手持ちの資金などを持ち出して支払うことになりますが、手持ち資金が尽きるとローン返済が滞り、物件を差し押さえられてしまうおそれもあるため注意が必要です。


フルローンをすすめる営業マンは、ローンを組ませて物件を購入させることだけを目的としているため、物件が相場よりも高く設定されていることも少なくありません。

そのため、罠を避けるためには物件周辺の相場を調査し、物件価格が相場からかけ離れていないかチェックするとよいでしょう。


またフルローンを利用する場合は、あらかじめ「返済比率」の確認をしておきましょう。返済比率は、不動産投資で得た家賃収入に対してローン返済額を比較することでローンの支払いリスクがどのくらいあるかを知る指標です。


返済比率の一般的な適正値は50%以下と言われています。すすめられている投資用不動産の返済比率が50%を超えている場合は、家賃収入に対して月々のローン返済がきびしくなることも考えられるため注意しましょう。


とくに詳しい収支シミュレーションを提示せずにフルローンをすすめてくる営業マンには警戒が必要です。


フルローンについて詳しくはこちら!>>不動産投資のフルローンはリスクを理解・把握したうえで活用しよう


罠の確率が高い!こんな不動産投資のセールストークには要注意

ビジネスマン お金 ジェスチャー

悪質な営業マンのセールストークには、ある特徴があります。場合によっては詐欺まがいのセールスの可能性もあるため注意が必要です。

ここではその特徴を解説するので、セールスが罠かどうかを判断するヒントにしてください。


不動産投資詐欺について詳しくはこちら!>>不動産投資の詐欺手口と対策方法!要注意なセールストークとは


メリットばかりのセールストーク

不動産投資には多くのメリットもありますが、投資である以上、デメリットやリスクも存在しており、また避けて通ることはむずかしいです。しかし、不動産投資の初心者であっても、あらかじめリスクを把握しておけば、失敗する可能性を減らすことが可能です。


しかし、不動産投資初心者の多くは「リスクがある」と聞けば腰が引けてしまいがちです。そのため、悪質な営業マンはどうにかして物件を購入させようとするため、リスクやデメリットには触れずに不動産投資のメリットばかりをアピールするケースが多くなります。


もしも営業マンが不動産投資のメリットばかりを強調する場合は、リスクやデメリットについて尋ねてみましょう。言葉を濁したり、あいまいな返答だったり、明確な説明がされない場合は罠の可能性が大きいため、十分注意しましょう。


とにかく契約を急かす

営業マンが購入(契約)を急かす場合は、罠の可能性が高くなります。

なぜなら、セールスから時間が空いてしまうと購入を考えなおしたり、第三者に相談されたり、契約締結の確率が下がってしまうからです。


そこで、「今だけ特別」「ほかに買い手がいるので、売れてしまうかも」など言葉巧みに契約させようと急かすのです。


高額な不動産投資物件だからこそ、じっくりと物件を吟味したうえで購入の是非を決めるのが罠に落ちない秘訣と言えるでしょう。


不動産投資の罠に狙われやすい人の特徴

ここでは悪質な不動産会社の営業マンのターゲットになりやすい人の特徴を紹介します。


不動産投資初心者で知識が少ない人

不動産投資初心者で知識不足の人は罠にかかりやすいと言えます。

とくに不動産投資物件の選び方を知らない人や利回り計算ができない人は、営業マンの魅力的なセールストークを鵜呑みにしてしまう傾向が強いです。


「ずっと値下がりしません」「将来高く売れます」など、不確定要素をさもメリットのように装ったセールストークに乗せられて言われるがまま、相場よりも高い価格で物件を購入させられることも十分考えられるのです。


高属性の人

融資の付きやすい「高属性」の人は、不動産投資の罠のターゲットになりやすいです。

属性とは「融資を申し込む人の経済的な状態」を指し、融資審査時にはローン返済能力の有無の評価材料になります。属性の評価が高ければ「属性が高い」とされ、有利な条件で融資を受けられる可能性が高くなります。


一般的に、次の項目に該当する人は高属性であると考えられています。


安定した勤務先・職業

上場企業や有名企業などの正社員や公務員、医師や弁護士などの国家資格の専門職に就いている人が該当します。また勤続年数が長い人の方が、より高属性とみなされやすいです。


毎月安定した収入がある人

収入の高さよりも、「毎月安定した収入がある」ことが重視され、加えて高収入であればなお高属性とみなされます。ただし、どんなに収入が高くても歩合給など月々の収入が安定していない場合は高属性とみなされなれにくくなります。


預貯金や有価証券などの保有資産が多い人

万一、貸し倒れが起きたとしても、ローンの返済にあてられる資産を持っている人は高属性とみなされやすいです。


これまでの借入金の履歴がきれいな人

「信用情報データベース」に記録された過去の信用情報(クレジットカードやローン契約の支払い状況などが記録されたもの)に、長期延滞や債務整理などの履歴がなく、借入があってもきちんと返済している人や完済している人は、しっかりと返済してくれる信用のある人とみなされやすくなります。


不動産投資の罠を回避するためにできる3つのこと

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不動産投資の罠に陥らないためには、自身でできる範囲で自衛することも大事です。

ここでは不動産投資の罠を回避するためにでき3つの方法を解説します・


①不動産投資の知識を勉強する

セールストークの矛盾点や不自然な点、すすめられている不動産投資用物件の良し悪しを見抜くためには、ある程度の不動産投資の知識が必要です。逆に言えば、不動産投資の知識があれば罠にかかりにくくなるのです。


そのためにも、まずは不動産投資の基礎知識について勉強することをおすすめします。

勉強方法は、書籍を読んだり不動産投資セミナーに参加したり、自分でおこなえる範囲で探してみましょう。


②納得できない場合は契約しない

これから不動産投資をはじめようと考えている人であれば、知識が少なくてもしかたありません。ただしその場合、わからない状態のまま投資用不動産を購入してはいけません。


すすめられている投資用不動産物件に興味がある場合は、疑問があればどんどん質問してみましょう。きちんとした営業マンであれば、質問に対して誠実に答えてくれるはずです。

答えに納得できない場合は納得できるまで質問し、それでも納得できず不安が残る場合は契約を交わさないほうがよいでしょう。


③相談先を作っておく

不動産投資初心者の人は、物件の良し悪しを自分で判断するのがむずかしいケースも多いでしょう。そんなときに頼りになるのが、不動産投資経験者の存在です。参加した不動産投資セミナーや大家さんの会などのコミュニティネットワークを築いておき、情報交換や相談ができる環境をつくっておくとよいでしょう。


まとめ

不動産投資のセールストークには、しばしば罠が含まれていることがあるため注意が必要です。とくに不動産投資の知識が少ない不動産投資初心者の人は、セールストークの罠に気付かないまま物件を購入してしまいがちです。


今回紹介した罠以外にも、不動産投資の罠はそこかしこに潜んでいます。罠を見抜くには、不動産投資の基礎知識を身につけ、自衛することが有効な手段のひとつとなるでしょう。


不動産投資を成功させるためにも、ぜひ不動産投資について勉強し、優良な投資物件を入手して安定した賃貸経営をおこなってください。

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